私が20代の頃、行きつけの店の一つにカニ料理専門の居酒屋がありました。カニ料理専門といっても、とても安い値段で質の良いカニを食べさせてくれる店でした。まだ開店して間もない店で、店長は30代後半くらいでした。ある時、カウンター越しに店長が独り言のように言いました。「借金があると風邪ひかないんですよ。この店を出すのに沢山の借金をしてますからね・・・。」なるほど、ほど良い緊張感で生きていると風邪もひかないんだな、と納得しながら飲んでいたのを今でも憶えています。
その後、私も30代で会社を創って経営者になってからは寝込むような風邪も病気もしていません。そういえば、少林寺の師匠も、仕事でお世話になった他の会社のリーダーの方々も寝込んで休むような場面を見たことがありません。また、私の母は、若い頃、体が弱くてよく寝込んだと聞きましたが、父と一緒に店を経営してからは、寝込んだ場面を見たことがありません。それどころか、10年間に一度も健康保険を使わなかったとして記念品までもらっていました。おかげさまで、今でも元気です。
何が違うのだろう?
経営者や店長だけが特別に体が強いはずもありません。仕事が忙しいと食生活も乱れます。睡眠時間も3~4時間の時もざらです。そして、一日14時間などと沢山働くので誰よりも疲れているはずです。それなのに寝込むような風邪や病気をすることがない。
それは・・・
「ほど良い緊張感を保ちながら、毎日好きな事だけをやっている」からだと思います。仕事をすることも、借金をして自分の店を持つことも、毎日沢山働くことも、全てが好きな事。24時間全ての時間が好きな事で埋め尽くされている。
そうすると、人間は風邪もひきにくく、病気にもなりにくいのではないかと思います。世の中に生きている多くの人がそうであったら、幸せな社会になりますね。
皆さま、風邪などひかぬよう。
好きなことをやりましょう。
お役に立てたら幸いです。