楽しかった日々と別れの時
仕事が充実してくると、仕事以外の全てのことが充実してきます。宿泊している旅館の近くは飲み屋だらけであったこともあって、現場で一緒に働いている仲間と毎晩のように飲みに行くようになりました。楽しい日々でした。
最初の頃の辛かったことなどすっかり忘れ、気がつくと仕事仲間も沢山でき、旅館の女将さんにも懇意にされ、行きつけの飲み屋のマスターやママとも友達のように親しくなって、家族旅行にまで誘ってくれるようになっていました。
現場事務所へ出張して2箇月が経った頃、帰還指示がきました。東京へ帰る日です。
私がいなくなると困ると思ったので、私が日々やってきた仕事のマニュアル本を作ることにしました。この本の作成の時も徹夜で仕事をしました。後に聞いた話では、このマニュアル本は複製され、必要な方々に配られたそうです。
明日、東京へ帰る最後の晩、旅館や行きつけの店で壮行会までやってくれて、持ちきれないほどのお土産を頂きました。たった2箇月の出張でしたが、いろんな事があり過ぎて、1年間くらい滞在していたような感覚でした。この時に知り合った人たちは、今でも大切な財産です。
仕事をするって本当に楽しいことですね。