壁を乗り越えるとどんな世界があるのか(その1)

刺客のように現れる壁

「こんな仕事逆立ちしても自分には無理だ。」
社会人なら、誰しもこのような壁にぶち当たった経験があるのではないでしょうか。今の自分の実力では到底無理な仕事、全く経験したことのない仕事、そんな仕事を任される機会があると思います。

私も例外ではありません。社会人になった直後から今までに何度もあります。もっとはっきり言ってしまえば、社会人経験30年間、今もほぼ毎年のようにこのような壁が刺客のように現れます。そんな時、どう対処すればよいのでしょうか。

 

「現場貼付け」

私が社会人になってまだ間もない頃のこと。
「君は来週から九州の現場へ行ってきてもらう。」そんな指示が出されました。なんでも、九州で緊急な地すべりが発生していて人員が足りないから行ってきてくれというものでした。

こういう指示が意味するものは、我々の業界では暗黙の了解として分かっていることなのですが、要するに帰還指示があるまで帰って来られないということです。「現場貼付け」です。来週は、友人と飲みに行く予定もありましたし、彼女とデートする約束もしていました。

そんなことより、私は地すべりの素人でした。この業界にはいろんな専門の人がいて、大学で地すべりばかりを勉強して来た人もいれば、砂防が専門の人、地質が専門の人など様々です。地すべりのことをほとんど知らない私が現場へ行って、どんな仕事をしろというのか、何も出来ないのではないだろうか、ダメ出しばかりを食らうのではないだろうか・・・

 

つづく

 

この記事を書いた人

たかまさ

たかまさ

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