真備町災害とハザードマップ

ハザードマップをご存知ですか?

 

今年の七夕、中国・四国地方は大災害になってしまいました。
心よりお見舞い申し上げます。

 

ところで、皆さんはハザードマップをご存知でしょうか?

 

自然災害による被害範囲を予測して地図に示したものです。全国の多くの市町村で作成されています。自然災害は、人間が作ったハザードマップどおりにはなりませんが、それでも、専門家の英知を集結して作成されたものですから、大いに参考にはなります。

 

今回の災害で、テレビのニュースでも盛んにとり上げられていた岡山県倉敷市の真備町にも、勿論ハザードマップがあります。そして、今回の洪水範囲とほぼ同じ範囲が想定されていました。しかし、インタビューでは「そんなものがあったとは知らなかった」という回答もあったようです。

 

このような回答は今回の災害に限らず、津波、土砂災害などの全ての災害後のインタビューで必ずと言っていいほど出て来る回答です。残念なことです。多額の税金を投入して、専門家の知識を集結して作られたものが機能していなかったということです。

真備町ハザードマップ

   (倉敷市防災危機管理室)

 

本末転倒になっていないか!

 

しかし・・・

このハザードマップ、もしその存在を知っていたとしても、一般市民が正確に読み取れるでしょうか。理解できるでしょうか。勿論、理解して活用できる人もいるでしょう。しかし、多くの人には厳しいと思います。

 

では、どうすればいいのか???
分り易い解説を聞く機会を一度でも設けないと無理だと思います。専門家による講演でも勉強会でもいいですから、一人でも多くの人に、出来れば市民全員に理解して頂く機会を設けるのが必須です。

 

あるいは、別にこんな方法もあります。
家や土地を購入する時、賃貸物件を借りる時、必須の説明事項、理解・了承事項としてもいいと思います。ところが、不動産においては、その価値を下げたくないという理由もあってか、なかなかすんなりとはいかない場合も多いようです。

 

人の命と経済、どっちが大事でしょうか。我々現代人は、いろいろなことが本末転倒になっていないでしょうか。

 

真備町の歴史災害

 

真備町は古くから洪水氾濫が繰り返されてきた土地です。江戸時代から大きな災害の記録があります。私は、今回の災害の後、まだ現地調査をしていませんが、近日現地調査をし、私の専門である「歴史災害」の視点からも書いていきたいと思います。

 

お役に立てれば幸いです。

この記事を書いた人

たかまさ

たかまさ

1.全国各地の地理調査と現地写真
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